プレミアリーグ(英: Premier League)は、イングランドのサッカーリーグにおけるトップディヴィジョン(1部リーグ)
概要
イングランドのプレミアリーグは、イタリアのセリエA、スペインのリーガ・エスパニョーラ、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンとともにヨーロッパの五大プロサッカーリーグを形成している[2]。
イングランドではサッカーの国内リーグが1888年に開始されており、プレミアリーグが創設されたのは1992年である[2]。
世界中で約10億人以上に視聴され、全世界で最も人気が高いリーグであり[3]、世界最高峰のリーグの一つである。サッカー競技のみならず、全世界のスポーツリーグの中で最もテレビ中継の視聴者が多く、人気、実力は共に高い。また、上位チームから下位チームまでの資金力及び、レベル差が小さいのも特徴で度々下位チームが上位チームに勝利することがある。このため現在では世界で最も優勝するのが難しいリーグであると言われている。2000年以降、欧州主要リーグの中でも圧倒的な売上高を誇り、2009-2010シーズンの売上高は24億7900万ユーロであり、2位のブンデスリーガを大きく引き離している[4]。
テレビ放映権料も巨額であり2016年から2019年の3年間で95億ユーロ(約1.3兆円)の契約を結んでいる。放映権料の半分は各クラブに均等に分配され、25%は放映試合数、残り25%は順位に応じて分配される。[5]また海外放送分については均等に分配される。2014-2015年には1位チェルシーには1億2400万ユーロ(約153億円)、最下位のQPRでさえも7900万ユーロ(約105億円)の収益を手にした。[6]
プレミアリーグ創設から、優勝経験があるのは、アーセナル、ブラックバーン・ローヴァーズ、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、レスター・シティの6クラブのみ。2000年代には、マンチェスター・U、チェルシー、アーセナル、リヴァプールの4クラブが毎年優勝争いを繰り広げていることから「ビッグ4」と呼ばれてきているが、2010年からは、それらのチームにトッテナム・ホットスパーとマンチェスター・シティを加えた「ビッグ6」になりつつある。2011年5月、1992年のプレミアリーグ創設から数えて12度目の優勝をマンチェスター・Uが果たした。この結果フットボールリーグ時代の7度の優勝と合わせて19回目の優勝となり、イングランドのトップリーグでの最多優勝チームとなった。優勝チームは翌シーズン、袖に刺繍されている獅子のロゴが金色になる(通常は紺色)。
歴史
前史
1980年代、イングランドサッカー界は低迷していた。スタジアムは古く傷んでおり、観客は古びた設備で観戦することを強いられた。サッカー界は、アメリカのNFLのようなエンタテイメント性への脱皮が模索された。 また、同時代にはフーリガンを代表する暴力行為も広がりを見せていた。1985年という年はイングランドサッカー界にとって厄年で、5月11日ブラッドフォードシティサッカー場火災で56人が焼死、バーミンガムシティサッカー場崩落で1人死亡、5月29日、UEFAチャンピオンズカップ決勝 リヴァプール対ユヴェントス戦で、サポーターが暴徒化し39人の死者が出る事件が発生(ヘイゼルの悲劇を参照)。イングランドのクラブはUEFA(欧州サッカー連盟)が主催する大会への出場を禁じられた(無期限、後に5年間。当事者のリヴァプールは7年間に変更される)。これを最後に一旦BBCとITVによるサッカー中継が休止された。
プレミアリーグ移行前であったフットボールリーグのディビジョン1(プレミアリーグが新設されるまでの1部リーグ)は収益・観客数などでセリエA、リーガ・エスパニョーラに大きく遅れを取っており、優秀なイングランド人選手数人は海外に活躍の場を求め、イタリア・フランス・スペインが欧州3強であった。しかし、1990年を境にこの下降傾向が減速し始めた。イタリアワールドカップで、イングランドがベスト4に進出(準決勝で敗退、3位決定戦で敗れ4位)。UEFA主催大会への出場禁止措置も解かれ、イングランドサッカー界に再興の兆しが見え始めた。
1980年代後半頃から、テレビマネーも重要になっていた。フットボールリーグは1986年に2年で630万ポンドで契約していたが、これがBBCとITVとの間で結ばれたカルテルであることが発覚、また放映権料の分配もリーグの全92チームに均等に行われていたため、特に強豪で人気のあったビッグ5(リヴァプールFC、トッテナム・ホットスパーFC、アーセナルFC、エヴァートンFC、マンチェスター・ユナイテッドFC)といわれたチームから不満の声が上がりリーグからの離脱が噂され始めた。 1988年1月、FA創立100周年の年、FAはビッグ5の経営者を集め、当時創立予定であった衛星放送BSB(現:Sky Sports)に放送権を移し、BBCとITV間のカルテル打破と放映権料の増収を図らせた。まだ衛星も打ち上げられていない放送局との契約は不安視されたが、92クラブ中91チームが契約の方向でまとまりかけた。このとき従来放映権を握ってきたITVは、ビッグ5に秘密裏に高額な放映権料を提示したが、わずか5チームだけではリーグを構成できないため、ビッグ5は他のクラブを密かに誘いはじめた。1989年4月15日ヒルズボロ・スタジアムでの観客将棋倒し事故で96人が死亡(ヒルズボロの悲劇)したことを受けて、当時のマーガレット・サッチャー首相はサッカー通の裁判官・ピーター・テイラーに劣悪な環境のサッカー場の改修を指示。その後立見席が全廃された。
1990年11月ビッグ5の各経営者がロンドンで秘密裏に夕食会をもち、リーグからの離脱を決定、FAに報告したところ、リーグから猛反発を招き、1991年6月13日高等法院での審判により、FAにリーグの運営権があることが確認された。
テレビ放映はITVが入札でSkyに敗れ撤退した。
設立
1992年2月20日、フットボールリーグのディビジョン1(1部リーグ)に所属していたクラブ全てが離脱し、FAプレミアリーグを設立。FAプレミアリーグは、テレビ放映権やスポンサーなどの契約を独立して結べるようになった。その後、フットボールリーグとの間で、従来通り3チームずつの昇格・降格を行うことで合意。1992 - 93シーズン、初めてのFAプレミアリーグが開幕。最初のゴールはシェフィールド・Uのブライアン・ディーン(2-1 マンチェスターU.)。その後、1995年にリーグ構成クラブ数を22から20に削減。2006年6月8日、FIFAはヨーロッパ全てのリーグに対し、2007-08シーズン開始前にトップディヴィジョンのクラブ数を18にするよう要求したが、プレミアリーグは削減しない方針を表明している。
2007年2月12日、名称が「FAプレミアリーグ」から「バークレイズプレミアリーグ」に変更された。
2012-2013シーズンからユースリーグのプレミアリザーブリーグとプレミアアカデミーリーグが統合し、U-21プレミアリーグ、U-18プレミアリーグが新設した。
2016-2017シーズンからはバークレイズが冠スポンサーから外れ、U-21プレミアリーグを「プレミアリーグ2」に変更し、23歳以下までの出場が可能となった。
リーグ
プレミアリーグは、所属する20クラブによって所有される株式会社として運営される。各々のクラブは契約やルールの改定に関する投票権を持つ株主として考えられる。
なお、主要なルール変更やリーグに関わる重要な提案を行う場合、それらに対して拒否する権限を保持するフットボール・アソシエーション(FA)の承認も必要となる[7]。
方式
プレミアリーグは、1992年にイングランドのプロサッカーリーグの改編に伴い、フットボールリーグから分離して新設された。20クラブが所属し、ホーム・アンド・アウェー方式による2回総当りで8月から翌年5月にかけて全38試合を戦う。勝ち点はそれぞれ勝利が3、引き分けが1、負けが0となっており、獲得した勝ち点によって順位を決定する。勝ち点が等しい場合は得失点差、それも等しい場合は総得点による。優勝クラブ、2位および3位クラブには、翌年度のUEFAチャンピオンズリーグの本大会への出場資格が、4位クラブにはプレーオフへの出場資格が与えられる。5位クラブには翌年度のUEFAヨーロッパリーグの本大会への出場資格が与えられる。また、下位3クラブが自動的に2部相当のEFLチャンピオンシップに降格し、チャンピオンシップからは上位2クラブと、3〜6位の4クラブを対象としたプレーオフを勝ち抜いた1クラブの、計3クラブが昇格する。
外国籍選手の登録制限は無く、EUおよびEFTA加盟国の国籍を持つ選手は労働許可証取得の必要が無い。それ以外の国籍選手は労働許可証取得の必要があるが、取得の条件として過去2年間で代表Aマッチ(親善試合を除く公式戦)の75%以上に出場していること、過去2年間のFIFAランキングの平均順位が70位以上の国の代表選手であることが必要。ただし、条件を満たさない場合でも特例として労働許可証が発行されることはある。ちなみに、イギリス(イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランド)、およびアイルランド国籍の選手は国内選手扱いとなる。ベンチ入り人数は7人まで。
出場選手登録
トップチームに登録できる選手は25人までで外国人枠はないが、ホームグロウン選手を7名含む必要がある。ホームグロウン選手以外の登録は最大で18名となる。尚、23歳以下の選手は上記登録人数に関係なく登録できる。
外国人選手は労働ビザを取得する必要があり、取得条件は直近の2年間の国際Aマッチ75%以上出場が目安。
ベンチ入りは7人まで。
特徴
2003年頃から、プレミアリーグに所属する各クラブが外国人投資家に買収されるようになった。現在ではリヴァプール(アメリカ)、マンチェスター・U(アメリカ)、チェルシー(ロシア)、マンチェスター・シティ(アラブ首長国連邦)といったビッグクラブや、アストン・ヴィラ(アメリカ)、ポーツマス(フランス)、バーミンガム(香港)などといった中堅クラブまでが外国人オーナーの所有するクラブとなっている(ウィンブルドン現象)。2011年10月現在、リーグ所属の20クラブ中、半数の10クラブで外国人がオーナー職を務めているという現状である[7]。
肉弾戦を好む国民性のためか、他リーグと比べるとタックルなどに寛容である。
イングランドのリーグだが、英国籍の選手の率は決して高くはない(13-14シーズン開幕戦の英国籍のスタメン率は34%と過去最低となった)。一時期のアーセナルなどではスタメン全員が外国籍選手だけということもあった。
2013/2014シーズンから、ゴール判定システムのホークアイを導入・使用を開始した。
観客動員
2016/2017シーズンの平均観客動員数は3万5870人で欧州リーグで2位であった[8]。一方、2016/2017シーズンの集客率は94.95%で欧州リーグで1位であった[8]。
テレビ中継
詳細は「en:Premier League#Media coverage」を参照
プレミアリーグの国際映像は1997-98シーズン以降、IMGとの合弁によるPremier League Productionsがリーグ戦全試合の映像制作およびレビュー・ハイライト・情報番組の制作、および配信を行っている(現在のところ2012-13シーズンまでの契約を結んでいる[9])。
現地時間土曜日15時キックオフの試合はスタジアムへ足を運んでもらうため、イギリス国内でのテレビ中継が行われない[10]。ただし、イギリス以外の国では放送されているため、他国の衛星放送をイギリス国内で受信しているスポーツバーなどもあり、その是非が裁判で争われている。
イギリスでのテレビ中継
2013-14シーズンから2015-16シーズンの放映権はBスカイB(2014年スカイに社名変更)とBTが獲得している。スカイ(Sky Sports)は年間116試合放映で1シーズンあたり7.6億ユーロ、BT(BT Sport)は年間38試合放映で2.46億ユーロとなっている。この新契約の放映権料の総額は、2010–11シーズンから2012–13シーズンまでの契約よりおよそ70%増加している。
アメリカでのテレビ中継
アメリカ国内では2013-14シーズンから3シーズン、NBCスポーツが放映権を獲得。地上波のNBC、ケーブルのNBCSNを中心に放送。2015年8月には、さらに6シーズン分放映権を延長。また最終節はチャンピオンシップサンデーと題して、NBC、NBCSN、USA、Syfy、CNBC、MSNBC、Bravo、E!、Esquire、Oxygenの10チャンネルで同時生中継される。
日本での放送
2007-08シーズンは8月11日に開幕したが、日本国内の放送権獲得の遅れにより開幕戦は全て放送されなかった。ただし開幕から3日後、8月13日になってJ SPORTSが2007-08シーズンから3シーズンに渡り放送権を獲得したと発表。他にNHK BS1でも中継される(週に1~3試合。うち1試合は当日の生中継かディレード録画放送。それ以外の録画中継は主に水曜・木曜の深夜が多い)。その後、2010-11シーズン開幕直前に再びJ SPORTSが3シーズンに渡り放映権を獲得。毎節5試合以上中継されている。
2014-15シーズンも、引き続きJ SPORTSでの放送が決定している。2013-14シーズンのテレビ中継実績は、毎節5試合以上放送。オンデマンド放送と合わせて全380試合を放送した[11]。またNHK BS1も放送を継続している。
2013年10月17日より、2013-14シーズンのプレミアリーグ全試合がライブ配信にて視聴できるインターネットサービス「J SPORTS Football by LIVESPORT.TV[12]」がスタート。(「GOAL.COM」を運営するパフォーム・グループによる運営)
2016-17シーズンからはソフトバンクが運営するスポナビライブで全試合配信されていた。J SPORTSでの放送は生中継2試合、録画放送3試合となるが、権利の都合によりJ SPORTSオンデマンドでの配信は取りやめとなった[13]。シーズン開幕後に新たにフジテレビが放映権を獲得。フジテレビNEXTで毎節2試合、生中継を中心に放送された[14]。
2018年5月31日にスポナビライブがサービスを終了することとなり、2018-19シーズンからはパフォーム・グループが運営するDAZNで全試合配信されている。J SPORTSでの放送は引き続き生中継2試合、録画放送3試合となる。J SPORTSは2019-20シーズン以降の放映権を獲得できなかったため、このシーズン限りでプレミアリーグの放送を終了した[15]。
2019-20シーズンから3シーズンは、全試合DAZNでの独占配信となる
日本人選手
2001年にアーセナルFCに稲本潤一が期限付き移籍で加入し、初のプレミアリーグでプレーする日本人となった[19]。しかし、アーセナルでは出場機会はなく、2002年に期限付き移籍したフラムFCでプレミアデビューを果たし、日本人初ゴールも決めた。同時期には日本代表で活躍していた川口能活(日本人GKで初めて欧州でプレー)や西澤明訓、戸田和幸などがプレミアへ移籍するも、目立った活躍は出来なかった。
2012年に香川真司がマンチェスター・ユナイテッドFCへ移籍し、アジア人初のプレミアでリーグ戦ハットトリックを達成し[20]、日本人初のリーグ優勝も経験した。
2015年には岡崎慎司がレスター・シティFCに移籍。移籍1年目で降格候補だったチームがリーグ初優勝するという奇跡を起こし、「ミラクル・レスター」の一員となった[21]。
詳細は「ヨーロッパのサッカーリーグに所属する日本人選手一覧#イングランド」を参照
概要
イングランドのプレミアリーグは、イタリアのセリエA、スペインのリーガ・エスパニョーラ、ドイツのブンデスリーガ、フランスのリーグ・アンとともにヨーロッパの五大プロサッカーリーグを形成している[2]。
イングランドではサッカーの国内リーグが1888年に開始されており、プレミアリーグが創設されたのは1992年である[2]。
世界中で約10億人以上に視聴され、全世界で最も人気が高いリーグであり[3]、世界最高峰のリーグの一つである。サッカー競技のみならず、全世界のスポーツリーグの中で最もテレビ中継の視聴者が多く、人気、実力は共に高い。また、上位チームから下位チームまでの資金力及び、レベル差が小さいのも特徴で度々下位チームが上位チームに勝利することがある。このため現在では世界で最も優勝するのが難しいリーグであると言われている。2000年以降、欧州主要リーグの中でも圧倒的な売上高を誇り、2009-2010シーズンの売上高は24億7900万ユーロであり、2位のブンデスリーガを大きく引き離している[4]。
テレビ放映権料も巨額であり2016年から2019年の3年間で95億ユーロ(約1.3兆円)の契約を結んでいる。放映権料の半分は各クラブに均等に分配され、25%は放映試合数、残り25%は順位に応じて分配される。[5]また海外放送分については均等に分配される。2014-2015年には1位チェルシーには1億2400万ユーロ(約153億円)、最下位のQPRでさえも7900万ユーロ(約105億円)の収益を手にした。[6]
プレミアリーグ創設から、優勝経験があるのは、アーセナル、ブラックバーン・ローヴァーズ、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、レスター・シティの6クラブのみ。2000年代には、マンチェスター・U、チェルシー、アーセナル、リヴァプールの4クラブが毎年優勝争いを繰り広げていることから「ビッグ4」と呼ばれてきているが、2010年からは、それらのチームにトッテナム・ホットスパーとマンチェスター・シティを加えた「ビッグ6」になりつつある。2011年5月、1992年のプレミアリーグ創設から数えて12度目の優勝をマンチェスター・Uが果たした。この結果フットボールリーグ時代の7度の優勝と合わせて19回目の優勝となり、イングランドのトップリーグでの最多優勝チームとなった。優勝チームは翌シーズン、袖に刺繍されている獅子のロゴが金色になる(通常は紺色)。
歴史
前史
1980年代、イングランドサッカー界は低迷していた。スタジアムは古く傷んでおり、観客は古びた設備で観戦することを強いられた。サッカー界は、アメリカのNFLのようなエンタテイメント性への脱皮が模索された。 また、同時代にはフーリガンを代表する暴力行為も広がりを見せていた。1985年という年はイングランドサッカー界にとって厄年で、5月11日ブラッドフォードシティサッカー場火災で56人が焼死、バーミンガムシティサッカー場崩落で1人死亡、5月29日、UEFAチャンピオンズカップ決勝 リヴァプール対ユヴェントス戦で、サポーターが暴徒化し39人の死者が出る事件が発生(ヘイゼルの悲劇を参照)。イングランドのクラブはUEFA(欧州サッカー連盟)が主催する大会への出場を禁じられた(無期限、後に5年間。当事者のリヴァプールは7年間に変更される)。これを最後に一旦BBCとITVによるサッカー中継が休止された。
プレミアリーグ移行前であったフットボールリーグのディビジョン1(プレミアリーグが新設されるまでの1部リーグ)は収益・観客数などでセリエA、リーガ・エスパニョーラに大きく遅れを取っており、優秀なイングランド人選手数人は海外に活躍の場を求め、イタリア・フランス・スペインが欧州3強であった。しかし、1990年を境にこの下降傾向が減速し始めた。イタリアワールドカップで、イングランドがベスト4に進出(準決勝で敗退、3位決定戦で敗れ4位)。UEFA主催大会への出場禁止措置も解かれ、イングランドサッカー界に再興の兆しが見え始めた。
1980年代後半頃から、テレビマネーも重要になっていた。フットボールリーグは1986年に2年で630万ポンドで契約していたが、これがBBCとITVとの間で結ばれたカルテルであることが発覚、また放映権料の分配もリーグの全92チームに均等に行われていたため、特に強豪で人気のあったビッグ5(リヴァプールFC、トッテナム・ホットスパーFC、アーセナルFC、エヴァートンFC、マンチェスター・ユナイテッドFC)といわれたチームから不満の声が上がりリーグからの離脱が噂され始めた。 1988年1月、FA創立100周年の年、FAはビッグ5の経営者を集め、当時創立予定であった衛星放送BSB(現:Sky Sports)に放送権を移し、BBCとITV間のカルテル打破と放映権料の増収を図らせた。まだ衛星も打ち上げられていない放送局との契約は不安視されたが、92クラブ中91チームが契約の方向でまとまりかけた。このとき従来放映権を握ってきたITVは、ビッグ5に秘密裏に高額な放映権料を提示したが、わずか5チームだけではリーグを構成できないため、ビッグ5は他のクラブを密かに誘いはじめた。1989年4月15日ヒルズボロ・スタジアムでの観客将棋倒し事故で96人が死亡(ヒルズボロの悲劇)したことを受けて、当時のマーガレット・サッチャー首相はサッカー通の裁判官・ピーター・テイラーに劣悪な環境のサッカー場の改修を指示。その後立見席が全廃された。
1990年11月ビッグ5の各経営者がロンドンで秘密裏に夕食会をもち、リーグからの離脱を決定、FAに報告したところ、リーグから猛反発を招き、1991年6月13日高等法院での審判により、FAにリーグの運営権があることが確認された。
テレビ放映はITVが入札でSkyに敗れ撤退した。
設立
1992年2月20日、フットボールリーグのディビジョン1(1部リーグ)に所属していたクラブ全てが離脱し、FAプレミアリーグを設立。FAプレミアリーグは、テレビ放映権やスポンサーなどの契約を独立して結べるようになった。その後、フットボールリーグとの間で、従来通り3チームずつの昇格・降格を行うことで合意。1992 - 93シーズン、初めてのFAプレミアリーグが開幕。最初のゴールはシェフィールド・Uのブライアン・ディーン(2-1 マンチェスターU.)。その後、1995年にリーグ構成クラブ数を22から20に削減。2006年6月8日、FIFAはヨーロッパ全てのリーグに対し、2007-08シーズン開始前にトップディヴィジョンのクラブ数を18にするよう要求したが、プレミアリーグは削減しない方針を表明している。
2007年2月12日、名称が「FAプレミアリーグ」から「バークレイズプレミアリーグ」に変更された。
2012-2013シーズンからユースリーグのプレミアリザーブリーグとプレミアアカデミーリーグが統合し、U-21プレミアリーグ、U-18プレミアリーグが新設した。
2016-2017シーズンからはバークレイズが冠スポンサーから外れ、U-21プレミアリーグを「プレミアリーグ2」に変更し、23歳以下までの出場が可能となった。
リーグ
プレミアリーグは、所属する20クラブによって所有される株式会社として運営される。各々のクラブは契約やルールの改定に関する投票権を持つ株主として考えられる。
なお、主要なルール変更やリーグに関わる重要な提案を行う場合、それらに対して拒否する権限を保持するフットボール・アソシエーション(FA)の承認も必要となる[7]。
方式
プレミアリーグは、1992年にイングランドのプロサッカーリーグの改編に伴い、フットボールリーグから分離して新設された。20クラブが所属し、ホーム・アンド・アウェー方式による2回総当りで8月から翌年5月にかけて全38試合を戦う。勝ち点はそれぞれ勝利が3、引き分けが1、負けが0となっており、獲得した勝ち点によって順位を決定する。勝ち点が等しい場合は得失点差、それも等しい場合は総得点による。優勝クラブ、2位および3位クラブには、翌年度のUEFAチャンピオンズリーグの本大会への出場資格が、4位クラブにはプレーオフへの出場資格が与えられる。5位クラブには翌年度のUEFAヨーロッパリーグの本大会への出場資格が与えられる。また、下位3クラブが自動的に2部相当のEFLチャンピオンシップに降格し、チャンピオンシップからは上位2クラブと、3〜6位の4クラブを対象としたプレーオフを勝ち抜いた1クラブの、計3クラブが昇格する。
外国籍選手の登録制限は無く、EUおよびEFTA加盟国の国籍を持つ選手は労働許可証取得の必要が無い。それ以外の国籍選手は労働許可証取得の必要があるが、取得の条件として過去2年間で代表Aマッチ(親善試合を除く公式戦)の75%以上に出場していること、過去2年間のFIFAランキングの平均順位が70位以上の国の代表選手であることが必要。ただし、条件を満たさない場合でも特例として労働許可証が発行されることはある。ちなみに、イギリス(イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランド)、およびアイルランド国籍の選手は国内選手扱いとなる。ベンチ入り人数は7人まで。
出場選手登録
トップチームに登録できる選手は25人までで外国人枠はないが、ホームグロウン選手を7名含む必要がある。ホームグロウン選手以外の登録は最大で18名となる。尚、23歳以下の選手は上記登録人数に関係なく登録できる。
外国人選手は労働ビザを取得する必要があり、取得条件は直近の2年間の国際Aマッチ75%以上出場が目安。
ベンチ入りは7人まで。
特徴
2003年頃から、プレミアリーグに所属する各クラブが外国人投資家に買収されるようになった。現在ではリヴァプール(アメリカ)、マンチェスター・U(アメリカ)、チェルシー(ロシア)、マンチェスター・シティ(アラブ首長国連邦)といったビッグクラブや、アストン・ヴィラ(アメリカ)、ポーツマス(フランス)、バーミンガム(香港)などといった中堅クラブまでが外国人オーナーの所有するクラブとなっている(ウィンブルドン現象)。2011年10月現在、リーグ所属の20クラブ中、半数の10クラブで外国人がオーナー職を務めているという現状である[7]。
肉弾戦を好む国民性のためか、他リーグと比べるとタックルなどに寛容である。
イングランドのリーグだが、英国籍の選手の率は決して高くはない(13-14シーズン開幕戦の英国籍のスタメン率は34%と過去最低となった)。一時期のアーセナルなどではスタメン全員が外国籍選手だけということもあった。
2013/2014シーズンから、ゴール判定システムのホークアイを導入・使用を開始した。
観客動員
2016/2017シーズンの平均観客動員数は3万5870人で欧州リーグで2位であった[8]。一方、2016/2017シーズンの集客率は94.95%で欧州リーグで1位であった[8]。
テレビ中継
詳細は「en:Premier League#Media coverage」を参照
プレミアリーグの国際映像は1997-98シーズン以降、IMGとの合弁によるPremier League Productionsがリーグ戦全試合の映像制作およびレビュー・ハイライト・情報番組の制作、および配信を行っている(現在のところ2012-13シーズンまでの契約を結んでいる[9])。
現地時間土曜日15時キックオフの試合はスタジアムへ足を運んでもらうため、イギリス国内でのテレビ中継が行われない[10]。ただし、イギリス以外の国では放送されているため、他国の衛星放送をイギリス国内で受信しているスポーツバーなどもあり、その是非が裁判で争われている。
イギリスでのテレビ中継
2013-14シーズンから2015-16シーズンの放映権はBスカイB(2014年スカイに社名変更)とBTが獲得している。スカイ(Sky Sports)は年間116試合放映で1シーズンあたり7.6億ユーロ、BT(BT Sport)は年間38試合放映で2.46億ユーロとなっている。この新契約の放映権料の総額は、2010–11シーズンから2012–13シーズンまでの契約よりおよそ70%増加している。
アメリカでのテレビ中継
アメリカ国内では2013-14シーズンから3シーズン、NBCスポーツが放映権を獲得。地上波のNBC、ケーブルのNBCSNを中心に放送。2015年8月には、さらに6シーズン分放映権を延長。また最終節はチャンピオンシップサンデーと題して、NBC、NBCSN、USA、Syfy、CNBC、MSNBC、Bravo、E!、Esquire、Oxygenの10チャンネルで同時生中継される。
日本での放送
2007-08シーズンは8月11日に開幕したが、日本国内の放送権獲得の遅れにより開幕戦は全て放送されなかった。ただし開幕から3日後、8月13日になってJ SPORTSが2007-08シーズンから3シーズンに渡り放送権を獲得したと発表。他にNHK BS1でも中継される(週に1~3試合。うち1試合は当日の生中継かディレード録画放送。それ以外の録画中継は主に水曜・木曜の深夜が多い)。その後、2010-11シーズン開幕直前に再びJ SPORTSが3シーズンに渡り放映権を獲得。毎節5試合以上中継されている。
2014-15シーズンも、引き続きJ SPORTSでの放送が決定している。2013-14シーズンのテレビ中継実績は、毎節5試合以上放送。オンデマンド放送と合わせて全380試合を放送した[11]。またNHK BS1も放送を継続している。
2013年10月17日より、2013-14シーズンのプレミアリーグ全試合がライブ配信にて視聴できるインターネットサービス「J SPORTS Football by LIVESPORT.TV[12]」がスタート。(「GOAL.COM」を運営するパフォーム・グループによる運営)
2016-17シーズンからはソフトバンクが運営するスポナビライブで全試合配信されていた。J SPORTSでの放送は生中継2試合、録画放送3試合となるが、権利の都合によりJ SPORTSオンデマンドでの配信は取りやめとなった[13]。シーズン開幕後に新たにフジテレビが放映権を獲得。フジテレビNEXTで毎節2試合、生中継を中心に放送された[14]。
2018年5月31日にスポナビライブがサービスを終了することとなり、2018-19シーズンからはパフォーム・グループが運営するDAZNで全試合配信されている。J SPORTSでの放送は引き続き生中継2試合、録画放送3試合となる。J SPORTSは2019-20シーズン以降の放映権を獲得できなかったため、このシーズン限りでプレミアリーグの放送を終了した[15]。
2019-20シーズンから3シーズンは、全試合DAZNでの独占配信となる
日本人選手
2001年にアーセナルFCに稲本潤一が期限付き移籍で加入し、初のプレミアリーグでプレーする日本人となった[19]。しかし、アーセナルでは出場機会はなく、2002年に期限付き移籍したフラムFCでプレミアデビューを果たし、日本人初ゴールも決めた。同時期には日本代表で活躍していた川口能活(日本人GKで初めて欧州でプレー)や西澤明訓、戸田和幸などがプレミアへ移籍するも、目立った活躍は出来なかった。
2012年に香川真司がマンチェスター・ユナイテッドFCへ移籍し、アジア人初のプレミアでリーグ戦ハットトリックを達成し[20]、日本人初のリーグ優勝も経験した。
2015年には岡崎慎司がレスター・シティFCに移籍。移籍1年目で降格候補だったチームがリーグ初優勝するという奇跡を起こし、「ミラクル・レスター」の一員となった[21]。
詳細は「ヨーロッパのサッカーリーグに所属する日本人選手一覧#イングランド」を参照
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